今回の講習もとても豊富な内容で、聞き漏らさないように、入れたものがこぼれないようにと終始緊張していました。
「匠」と言われる農業のプロからその技術を正式に教わるのですから、こんな機会は多分他には持てないでしょう。講義の中心にあるのは「採算の取れる農業技術」なので、家庭菜園には向かない部分もあるのですが、それを選り分けるのは後でするとして、とにかく一生懸命聞きました。
教える側も、何十年もかけて研究、実践、工夫、努力を積んで形にしたものをズブの素人に短時間で伝えようとするのですから、途方も無いエネルギーが必要でしょう。とても全部は教えきれないわけですから、どれを話してどこを省いて・・といった話の工夫もあるでしょう。
それに本業の柿の摘蕾期の真っ只中でネコの手も借りたいであろうに、講座のための事前準備も手落ち無くされているのには心から頭が下がります。
今回は受講生の殆んど全員が最も関心があると思える「夏野菜の栽培の仕方」。
上手に作れば1本のナスの苗で100個以上の実が取れるのだそうです。
品種が何で、肥料がどうでと言う前に、理にかなったように枝を整えること。
これがポイントなのです。
それが素人には思うようには行かないのだと思うのです。
でも、まじめにやってみたい、100個の実を付けさせてみたい、と思いました。
薦められて買った接木苗が2本と、実生苗が2本、定植後凡そ3週間たったものがわが家の畑に植えられています。いつもより生長が遅いような気がしてますが、今朝(23日)1番花が咲きました。
さぁ、手入れ開始です。
この花の下の枝を2本残してその他の側枝は全部取って、主枝と合わせて3本に仕立てる。
ここで残した2本の側枝から出る枝は基本的に放任する。
その後2本の側枝とそこから出た枝はどんどん摘芯していく、とのことですがその辺の要領がもう一つ理解できなくて、文字にできません。
枝がどんどん出てくるまでにはまだ時間がありそうなので、引き続き勉強します。
そして、家庭菜園では誰もが作りたくて、ほとんど誰もが失敗するのが「トマト」。
ズバリ言われました。
「路地で大玉トマトはできません」と。
ミニトマトは何とかなるようですが。
1段、2段くらいまではできるのですがその先になると割れたり、腐ったり・・・
「雨です」
その頃になると梅雨も本格化して、だめにしてしまうのです、と。
雨よけ無しでは「絶対に」だめです、と断言されました。
それとホルモン処理が必要と。
う~ん、やはりねぇ。
ウチでは今年は雨はよけています。
これは良かったのですが、雨が入らないと同時にお日様があまり長居をしてくれません。
直射あたるのは2時間くらいです。
徒長してます、ヒョロヒョロと。
大掛かりなビニールハウスまでは今は考えられないので、精一杯考えてこの場所だったのですが。
小さなものでいいので、ビニールハウスを、と奨められました。
雨による病気の発生を防ぎ、外から飛んでくる害虫を遮蔽し、雑草を抜く手間も減り、風対策にも良し、病気や虫害が減るから農薬の使用も減る、といいこと尽くし。
こうメリットが並ぶと、収穫が目的なら必需品ですね。
欲しいなぁ。
薬についても簡単ですが説明がありました。
除草剤中心でした。
除草剤には、効き目で分けると2種類あるそうです。
よく耳にするのはラウンドアップ。
こちらは葉から染み込んでいって最終的には根まで枯らす薬とのこと。
もう一つはプリグロックスといって、こちらは地上部だけを枯らすのだそうです。
だから土手の除草にはプリグロックスでなくではいけません。
ラウンドアップを使ったら土手が崩れます。
なるほど!
直射日光とやぶ蚊に攻撃されながら、地面にしゃがみこんで草むしりをするのは堪えます。
かつてはスポーツ代わりと思ってやりました。でも体力増強にはなりません、逆効果になっていたかもしれません。
今はせいぜい30分が限度です。
雑草を取らずに野菜を栽培する自然農法というやり方もありますが、これは単に蒔きっぱなし、植えっぱなしでいいということではないそうです。
薬(農薬)には抵抗が強いのですが、完全無農薬&有機栽培は目指す方向ではあっても、還暦を越えた今からたどり着けるところではない・・・ようです。
不完全ながらも自給自活の方向を目指すなら、体を痛めつけずに、収穫できなきゃね。
最近、農協直売またはそれに関連した組織が野菜の直売所を開き、どこでも盛況です。
地元住民を初めとして車でかなり遠くからも利用され、好評です。
そこに並ぶ野菜は、近くの農家の方が作ったものを、朝に収穫して直接売っている、というだけのことであって無農薬とか有機栽培などという売り文句はまず見えません。それで毎日ほとんど完売のようです。
それなら、家で化学肥料と農薬を使ってできたものを自宅の食材とすれば、もっと新鮮であるのです。
じゃぁ、それでいいじゃない、ってすぐには割り切ることもできません。
まだ何回かある講座を受講しながら、よく考えて見ましょう。
それまでは何となく中途半端な、その時の気分任せということで。
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